PC橋りょう業界大手旺盛な受注で成長続ける

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新技術開発を推進、技術者育成に手厚く

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 東証プライム上場企業で、橋に使われる高強度のプレストレスト・コンクリート(PC)工事と、コンクリート構造物の補修・補強工事、PC製の橋げたの製品販売などを手掛けるグループ持ち株会社。中核の極東興和(広島市)、東北が基盤の東日本コンクリート(仙台市)、システム開発のケイ・エヌ情報システム(広島市)など子会社5社を擁す。

最高売り上げを連続更新

 2025年3月期決算は売上高が過去最高を更新。引き続き高速道路の大規模更新工事、北海道新幹線をはじめとする鉄道関連の大型プロジェクトなど、旺盛な受注環境は変わらず、継続した事業拡大を見込む。26年3月期売上高は過去最高の410億円の達成を見据える。

リニア事業にも参画

 プレストレストコンクリート(PC)は、あらかじめコンクリートに圧縮力を作用させ、高強度でひび割れが起こりにくくしたもので、同社はこのPCを応用した技術を扱える専門技術者を多数抱える。直近では高速道の梶原橋(大阪府)、田尻橋(富山県)など、全国各地の案件を手掛ける。24年度には国内PC業界で3位のシェアを獲得した。
 東海道新幹線のPC枕木の交換事業、高速道路の大規模更新事業など生活を支えるインフラストラクチャーの更新や長寿命化にも取り組んでいる。またJR東海が主導するリニア新幹線事業にも参画し、同業他社との共同企業体で軌道部の側壁(ガイドウェイ)の製作·保管工事や天竜川橋新設工事を請け負う。
 今後は橋りょう以外の分野としてプレキャスト建築部材のほか、防災分野、洋上風力発電などの再生可能エネルギー分野など、新たな事業領域にも挑戦する方針だ。

長期ビジョンの達成へ

 グループで2030年までの長期ビジョンを策定。第1次中期経営計画(24~27年度)で持続的成長を支える経営基盤を整え、第2次計画(28~30年度)で新たな事業領域への挑戦を加速させる方針を盛り込む。
 社会の暮らしを支えるインフラ整備を続けるために、「人」を最も重要な要素だと定める。社員に挑戦を促し、公平で納得感のある職場環境を整備することで、人材の獲得・定着・育成を強化し、持続的成長を支える組織の構築を推進していく。
 中期経営計画や統合報告書等の公表を通じて、グループの目指す姿や指針を広く発信し、社会とのつながりをさらに深めていく方針だ。

技術者の育成に注力

 同社グループの技術者の大半が「1級土木施工管理技士」の資格を保有している。さらなる技術者育成のため、各種資格の取得に向けた社内講習会や特別資格手当の支給を行うなど、教育・支援体制を整え、継続的な人材育成に注力する。また大学等との共同研究を続け、特に補修・補強分野の独自技術の開発を進める。
 社員のワークライフバランスの実現に向け、フレックスタイム制の導入やテレワーク制度の整備、DX推進で長時間労働を抑制し、ゆとりある休暇の取得に取り組んでいる。

社員に自社株、意欲アップ

 社員の資産形成や意欲向上につなげるため、社員持ち株会向け譲渡制限付き株式(RS)制度も導入する。



会社概要

株式会社ビーアールホールディングス
本  社:広島市東区光町2-6-31
設  立:2002年9月27日(創業1948年)
資 本 金:48億1384万7000円
売 上 高:407億7000万円(2025年3月期)
従業員数:12人(連結637人)
事業内容:土木・建築などを行う子会社の経営管理など
T E L:082-261-2860
U R L:https://www.brhd.co.jp/
※2025年9月当時の情報です。