数少ない「熱処理」の専門企業発電所などインフラを下支え
株式会社ウエストヒル
長く働ける取り組みも充実
全国でも珍しい「熱処理」の専門企業。全国の発電所や化学プラント工場といった施設に数多くある配管などに熱を加え、補強や老朽化防止の加工を施す。インフラなど、人々の生活を下支えする施設のメンテナンスや建設において非常に重要な役割を果たす、縁の下の力持ちのような会社だ。
ウエストヒルが1974年の創業以降、50年以上にわたって積み重ねてきたのは「技術と信頼」だと西岡伸悟社長は語る。「カーボンニュートラルへの意識の高まりを受け、今後は水素やアンモニアといったエネルギー源が次々と実用化されていくでしょう。そうした中で新しい工場や施設も建設され、熱処理のニーズも生まれるはずです。成果が目に見えない作業だからこそしっかりと技術を磨き〝ウエストヒルが施工したなら大丈夫だ〟と顧客に感じてもらえるよう、努力を続けていきます」
「バカ真面目」な会社
専門的なスキルを持った技術者集団と思われがちだが、実際は文系・理系問わず、多様な人材が活躍できる社風だという。電気工事士・低圧電気取扱業務などの必要な資格取得は会社が支援。また広島県の「奨学金返済サポート」や「仕事と家庭の両立支援企業」、「ひろしま企業健康宣言 健康づくり優良事業所」などの認定を取得しており、長く安心して働き続けられる環境づくりにも取り組んでいる。
ウエストヒルが求める人物像について西岡社長は、「私たちは『バカ真面目』な会社です、と求職者に伝えています。手抜きをしない、素直だ、という人はきっと当社に合うと思います。そういった姿勢があれば技能や資格を早く身に付けられますし、実際の現場においても細部にまで気を配った施工ができ、信頼につながるのです。そして何より、仕事を通じて社会へ貢献したいという意思を持つ人を歓迎します」
技術者のほか、熱処理の提案を行う営業や、装置の点検やマニュアル作成を担う品質管理という部署もあり、さまざまな経験・適性を持つスタッフが生き生きと働いている。
「創造」もテーマ
ウエストヒルでは「創造」も重要なテーマだという。熱処理に関する新技術の研究はもちろん、社内環境の改善にチームで取り組んだり、取引先や求職者に渡す会社パンフレットを外注せず自作したりと、社員一人一人のアイデアを吸い上げて生かしていく土壌がある。2025年6月には新たにSNSチームが発足。若手社員が中心となり、会社の実際の雰囲気や就活に役立つ情報などを発信している。
実体験を重視
インターンシップなどの内容にも力を入れる。例えばウエストヒルが関わった、会社の近くにある西風新都のバイオマス発電所の見学ツアーを通じてリアルな仕事内容を伝えるほか、自社工場内で実際の処理の際に発生する「熱」を体感してもらう企画も。
「大半の人は名前を聞いてもピンとこない業界。逆に、どんな会社で、どんな人がどういう仕事をしていて、社会的意義がどれだけあるか知ってもらえれば、きっと魅力を感じてもらえると信じています」
会社概要
株式会社ウエストヒル
本 社:広島市佐伯区石内北5-3-3
設 立:1974年6月
資 本 金:4500万円
売 上 高:3億800万円
従業員数:20人(2025年6月現在)
事業内容:発電所や化学プラント工場の設備メンテナンスや建設工事における熱処理工事の施工
T E L:082-941-5051
U R L:https://www.west-hill.co.jp/
※2025年9月当時の情報です。