マツダ車トップディーラー多彩な新事業で地域社会貢献戦後80周年に地域へ恩返し

ヒロマツホールディングス株式会社

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おりづるタワーやアート振興拠点

  • 広島マツダ
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 ヒロマツホールディングス中核会社の広島マツダは1933年創業。長い歴史を持ち、全国のマツダディーラーで最古参だ。その発祥の地「広島」を拠点に、基幹ディーラーとしての役割を担う。大州本店や西日本最大級の宇品本店、新世代店舗(可部店、尾道山波店、西条店)など計19店を構え、充実した販売体制を敷く。「メタバース店」開設など、デジタル技術も活用している。
 原爆ドーム近くで創業した同社は被曝で松田宗弥初代社長をはじめ全社員を失い、社屋も倒壊する苦境に遭った。しかし直ぐに再起し、人の移動はもちろん資材や物資輸送に活躍した自動車の販売を通じて、広島の復興に力を尽くした。その歴史から広島の活性化に献身することが同社のDNAとなり、2025年の戦後80周年にも思いをはせ、これまで以上に社会貢献に力を尽くす考えだ。
 創業の地に近い原爆ドーム隣で運営する「おりづるタワー」では、「おりづるの壁」に投入された折り鶴が100万羽を超え、多くの祈りや願いが集まる場となった。9層のらせん状スロープの壁にアーティスト9人が絵を描く取り組みは、企業メセナ協議会の「メセナアワード2023」優秀賞を受賞。24年10月には12K超の解像度の湾曲LEDビジョンを備える貸し会議室を新設した。幅15×高さ2㍍と長大な画面に臨場感ある映像を流す。室内の柱にもビジョンを張って連動させる。平和の願いを発信する場として、国際的な関連会議に応じていく意気込みを示し、2045フューチャープレゼンテーションルームと名付けた。同社は「おりづるタワーは、地元の方々に育てられてきた恩返しの集大成として未来の希望を祈り、平和を願う人の心に寄り添う施設であり続けます。原爆投下でゼロとなった後、この地だからこそ感じられる平和と広島の復興の歩みを国内外の方々に実感していただきたい」という。また、24年11月にはアトリエ・ギャラリー「アートボーンヒロシマ」を中区幟町に開設した。新たに取得した8階建てビルにアーティストたちが滞在。創作活動を見学できるようにし、芸術文化の振興を図る。アートグッズ店とギャラリーも置く。

事業領域を積極的に拡大

 グループとして活躍するフィールドは多岐にわたる。まちづくり分野では完全民営化の広島国際空港に共同出資したほか、広島マリーナホップ跡地に27年春に開業予定の「ひろしまモビリティワールド」にも参画し、地域の発展と振興に努める。また食文化でも地域貢献を図り、「お好み焼みっちゃん総本店」運営のISE広島育ちをグループに加えた。共に広島を盛り上げたい考え。
 その事業領域は広島も飛び越えて海外にも広げ、ハワイやニュージーランドにも進出を果たした。特にベトナムには自動車整備士学校を構え、人材紹介事業も手掛ける。整備業界全体に若者を呼び込もうと、返済や同社への入社義務がない支援金を月2万円給付する、(公社)広島マツダ奨学金協会も運営している。
 新たなことにチャレンジする社内風土がある一方、真面目で穏やかな社風で離職率が低く、従業員の満足度は高い。まさに基本理念「Happyhappy!(あなたの幸せが私の幸せ)spec higher!(誠実な努力で日々成長)」を体現する。現在グループは海外含め37社。多彩な分野の事業展開で広島を盛り上げ、挑戦の気概や想いを軸に世界へと広げていく。



会社概要

ヒロマツホールディングス株式会社
本  社:広島市中区幟町13-4
設  立:1988年1月(広島マツダの創業は1933年1月)
資 本 金:2000万円
売 上 高:326億7000万円(2024年度グループ全体)
従業員数:1312人(グループ全体、2025年4月現在)
事業内容:グループ会社の経営管理・支援をはじめ、自動車・観光・飲食・輸出・人材育成および派遣・不動産等各種にわたる事業企画と展開
T E L:082-225-3600
U R L:https://hiromaz.net/
※2025年9月当時の情報です。