1日1万食超を製造・宅配同業からの受託製造好調
サンシャイングループ
冷凍宅配、新業態店など挑戦続ける
広島・山口をエリアに、事業所向け給食弁当を製造・販売する。製造のアナナス紀元、販売のブロコロ紀元、弁当店や食堂受託運営のパレイヤ紀元、福山で弁当を製販する三福林の4社から成る。
一品入魂
味、鮮度、健康にこだわった日替わり弁当を強みに、1日1万食以上を供給。創業以来、「一品入魂」をモットーに揚げ物から焼き物、煮物まで心を込めて手作りする。2022年に品質管理部を立ち上げ、社内検査や食品衛生マニュアルを見直すなど安心安全な食の提供に向けた取り組みを強化。23年5月には衛生管理手法HACCP認証も取得した。フードロス削減に向け、メニューや工程の工夫も重ねている。
産学連携や地域貢献に力
安田女子大や広島文教大、広島修道大の学生と共同でメニュー開発に取り組む。完成した弁当は大学構内で販売するほか、事業所向けの献立にも生かす。最近は地元産「狩留家なす」の振興に力を入れる。生産者団体に備品を寄付したほか、西区の中華料理店「あんず」とコラボした冷凍マーボーなす弁当を開発中だ。
若手が活躍
働きやすい職場づくりに注力し、献立や工程の工夫で隔週休2日を実現。残業時間も減り、18年に県の働き方改革実践企業に認定された。積極的なリーダー登用などを通して、若手が活躍できる環境を用意する。カープ観戦イベントなど福利厚生も充実させている。
新規事業に挑戦
テレワークの普及などで給食弁当の需要は減少傾向にあり、新たなビジネスモデルの確立に力を入れる。24年春、冷凍・温蔵庫を企業に貸し出し、冷凍弁当を届ける新事業をスタート。宅配のない夜間や休日に温かい食事を食べられると好評という。
光熱・原料費の高騰、人手不足などで同業も厳しい経営を強いられている。そこで、21年に受託製造事業を開始。本社工場をフル稼働させ、同業の弁当を代わりに作っている。田川祐起大社長は「当社は製造量を増やして仕入れなどのコストを抑え、同業も営業や配達に専念できる。引き合いが増え、新工場を含めて生産体制の拡充を検討中。相互に生き残れる仕組みを確立し、業界の存続と発展に寄与したい」と話す。
弁当店を強化
宅配に加え、古市、深川などに弁当店を構える。高騰するコンビニの弁当に比べてリーズナブルで、ボリューム感や栄養面からも支持が集まる。近年は官公庁やオフィスの一角を借り、ランチ時間帯のみ出店する形を増やしている。
25年4月、広島市役所近くに新業態の弁当店を開いた。からあげグランプリで5年連続金賞を受けた最鳥(大阪)にFC加盟し、大阪以外で初出店。周辺地域への宅配弁当が不足した際の供給拠点にも活用する。
食はいのち
25年に創業60年。受託製造などが貢献し、同年5月期のグループ売上高は過去最高の19億9000万円を見込む。田川社長は「100年企業を目指し、『食はいのちである』との信念を胸に、味と安全の追求にまい進します」と意気込む。
会社概要
サンシャイングループ
本 社:広島市安佐北区深川2-49-23
設 立:1965年
資 本 金:1300万円
売 上 高:19億9000万円(2025年5月期、グループ)
従業員数:正社員28人・パート146人(2025年5月期、グループ)
事業内容:企業向け宅配弁当の製造・販売など
T E L:082-842-5091
U R L:https://sunshinegroup.co.jp/
※2025年9月当時の情報です。