印刷、ウェブなど多様に表現「クリエイティブ」を究める
株式会社中本本店
持続可能な社会づくりにも貢献
<!–大正8年(1919年)創業の総合印刷業。100年以上にわたり高い品質や企画・デザイン力を追求してきた。近年は紙のみならずウェブ、動画などの領域に幅を広げ、企業や官公庁などさまざまな顧客の魅力を発信している。
優れた企画・制作力
企画・制作を支えるのはクリエイティブ部門「ライツ・ラボ」だ。デザイナーやイラストレーター、コピーライターなどが中心となり、創意あふれるプロジェクトを多数展開する。特に会員制サービス「インサツビト」では、クリエイター(顧客)が持つアイデアの表現を支援。中本本店が誇る「印刷のプロ」によるサポートと、最新鋭のデジタルオフセット印刷機「インディゴ7K」などを駆使してイメージを実際の形にしていく。また、クリエイター向けの交流イベント「OPEN HOUSE」も毎回多くの人が集まり好評を博す。こうした、業界全体の活性化につながる取り組みは広く注目を集めており、県外にも認知が広がっているという。
もちろん実際の制作物も高い評価を得ている。2025年4月には「第46回広島広告企画制作賞」のインターネット広告部門(全般の部)で、ライツ・ラボが手掛けたウェブサイトが金賞と銀賞を独占。SP広告部門の平面ページ印刷の部でも銀賞を受けるなど、優れた技術と発想が証明されている。
遊び心あふれる社風
良い制作活動のためには、良い社風づくりも欠かせない。フリーアドレス制を採用したり、営業やデザイナーなどが自由度の高い服を身に着けたりと、クリエイティブな雰囲気を大切にしている。24年11月に開いた創業105周年のパーティーでは、参加者に配る酒のラベルを社員たちが自由にデザイン。中本本店らしい企画で会場を彩った。
24年は他にも遊び心のある取り組みを始めた。2月に発刊した広報誌「ほんとかもなんて」は、取引先に送る請求書に同封。多様な素材、印刷手法、加工を活用し、直近では紙製のコーヒーカップ型やポケベル型といったユニークなデザインが登場するなど、表現の幅の広さ、豊かな発想力をPRしている。また9月にはTikTokアカウントを開設。リアルな職場の様子や稼働する機械などを紹介する。
「人と人をつなぐ」
紙を扱う会社として、持続可能な社会の実現に向けた活動にも力を入れる。SDGs推進チーム「みらい創造プロジェクトOnde(オンド)」では、再生紙由来のエコロジーペーパーや、CO2排出量の少ないローカーボン印刷などを顧客に提案。環境意識の向上へ、まさに音頭を取っている。
学校で子どもや親、教員向けにカードゲームを通してSDGsについて学んでもらう出前授業も引き続き実施中。当初の小学校向けから、最近は中学校にも対象を広げた。
こうした動きの根幹にあるのは、「人と人をつなげたい」という志だ。その思いは「人」という漢字を二つ重ねて社名の頭文字「N」を表現したロゴマークにも表れる。中本本店はこれからも印刷だけにとどまらず、時代に合ったさまざまな手法で地元・広島の人や企業、社会をより良い関係で結んでいく。
会社概要
株式会社中本本店
本 社:広島市中区東白島町13-15
設 立:1919年12月1日(創業)
資 本 金:4500万円
売 上 高:12億8376万円(2024年10月期)
従業員数:85人
事業内容:企画・デザイン・印刷・WEBサイト制作等
T E L:082-221-9181
U R L:https://www.nakamotohonten.co.jp
※2025年9月当時の情報です。