運送業の全国大手変革と成長で基盤強化
福山通運株式会社
ESG経営で企業価値向上
国内外約400カ所の配送拠点と約1万6000台の車両を有する東証プライム上場の運送業界国内大手で、日本全国のきめ細かいネットワークの物流網を構築している。
経営理念として、「すべての多様な人々と協働し、安全・安心な物流サービスの提供を通じて心豊かで活力のある社会を実現していく」ことを掲げ、常に親切・丁寧・迅速な輸送サービスを心掛けるとともに、「お客さまから信頼され選ばれる企業」を目指している。
効率化や輸送能力向上 働きやすい職場環境も
ドライバーの長時間労働を規制する「2024年問題」など、業界を取り巻く環境が変化する中、「物流業務の効率化」、「輸送能力の確保」、「賃金水準向上に向けた適正運賃の収受」に取り組んでいる。その中で、倉庫機能を兼ね備えた物流センターによる複合一貫輸送サービスの拡充や、1人のドライバーで大型トラック2台分の荷物を輸送することが可能な「ダブル連結トラック」の活用による自社の輸送力の増強と業務の効率化を図っている。
新たな拠点の整備や、最新機材の導入も積極的に実施。25年1月には、集配業務に加え、通関業、流通加工、保管業務を兼ね備えた関西空港泉佐野支店(大阪府)を新設した。海外との輸出入における国際物流拠点として、国際複合一貫輸送サービスを提供する。千葉八千代支店やいばらき五霞支店(茨城県)には新たに荷物自動仕分装置を導入。作業の効率化と省人化を促進することで、従業員の負荷軽減を実現している。
従業員の働きやすさを追求する取り組みも進む。それぞれ違う環境で働く事務員や現場で働くドライバーなどが、正確かつ迅速に必要な情報を伝達・共有できる社内専用アプリ「TUNAG(ツナグ)」を活用し、会社と従業員の相互理解の促進、従業員のエンゲージメントの向上につなげている。
24年11月には、全国のセールスドライバーが着用する制服を一新した。素材には本社を構える福山市が日本一の生産量を誇るデニム生地を使い、機能性と安全性、環境負荷の低減に配慮。従業員のモチベーション向上と、より良いサービスの提供に努めている。また、その制服は第41回ベストジーニスト2024で「協議会選出部門 特別貢献賞」を受賞。従業員の会社への帰属意識をより一層高めた。
ESGで企業価値向上
持続可能な社会の実現に向けたESG経営にも注力しており、専用ブロックトレイン「福山レールエクスプレス号」や、ダブル連結トラック等への積極的なモーダルシフト、また水素燃料電池トラックや電気小型トラックなど環境配慮型車両の導入に加え、物流施設に太陽光発電設備を導入するなど、環境負荷低減への取り組みも積極的に推進している。
さらに、運送事業の知識や経験を生かし、全国の小・中・高等学校を対象にトラックの特性・危険性を体験する交通安全教室を開催。社会貢献活動として継続的に実施している。
物流サービスという社会のライフラインを支える役割を果たしながら、全てのステークホルダーの満足度と企業価値の一層の向上を目指している。
会社概要
福山通運株式会社
本 社:福山市東深津町4-20-1
設 立:1948年9月
資 本 金:303億1045万円
売 上 高:3024億9500万円(25年3月期連結)
従業員数:2万2469人(25年3月現在連結)
事業内容:貨物自動車運送事業、貨物利用運送事業、自動車整備事業、倉庫業、荷造梱包業、港湾荷役業、通関業ほか
T E L:084-924-2000
U R L:https://corp.fukutsu.co.jp/
※2025年9月当時の情報です。